思えば長く、日本株式相場は政治の不在で足を引っ張られ続けてきました。およそ4年間・・。
2005年9月小泉衆院選挙大勝の遺産を引き継いだ安倍元総理の時代、2006年は活気づきましたが、ただその遺産を引き継いだだけで前進はなく食いつぶし、2007年は最後のあだ花。2008年以降は奈落の底となりました。
金融危機の震源地でなかった日本株式は、大して上がらず、しかしひときわ下げたのは、政治の無策に国民はあきらめ、外国人は見放した結果だと思います。「輸出主導、外需依存の国」だったからという理由は後講釈だと私は思います。
自分の資産の手入れに関心がなく、環境のせいばかりにしていては大事な資産を守ることが難しいように、自分の国の国益や強みの手入れに関心がなく、当選者の数だけに関心を寄せてきた政治では日本の評価が高まり、世界からリーダーシップを期待されるムードになるわけがありません。
投資に関わる身としては「政治に期待してません。せめて、足を引っ張らないでいただきたい」と切に願った4年間でした。
今回、小沢民主党代表が辞任し、次期代表候補として鳩山幹事長と岡田副代表の一騎打ちという報道があります。小沢氏は「政権交代のために、さらに挙党一致で」と訴えて辞任されました。
であれば、岡田氏を小沢氏と鳩山氏が全面的にバックアップし、岡田総理後に政権与党として「何を実行するのか」を早くから具体的に打ち出してもらいたい。
民主党の代表なら鳩山氏でかまわないと思いますが、総理大臣の顔としては個性がなく、調整役という印象があります。国内だけではなく、対外的にも、日本の政治が変わるかも、という期待は岡田氏の方があると考えます。
しかし岡田総理が誕生した際に、国内外に強い調整役が必要なことも事実ですから、それこそ挙党一致で岡田氏を支えるのは当たり前で、そうでなければ民主党はすぐさま空中分解、瓦解し、国民の信頼を裏切る危うさを抱えています。
もし岡田総理が示すビジョンに、うつむいていた日本の将来に明るさが見えたら、久々の活気が期待できるかも知れません。追い込まれ解散になる可能性が高くなってきましたが、2005年9月の選挙のように、相場にとっては明るい材料として久々に政治動向に期待が出てくるかも知れないと私は考えています。ただし、民主党が国民に失望を与えなければという前提つきですが。
民主党にとって、これがおそらく最後のチャンス。ここで「なーんだ。また内輪の話か」と失望させることがないように望みます。