「お金が必要なところにお金が回らないのは銀行の怠慢」、「厳しい状況の企業には約3年間の返済猶予を銀行はすべし」と言ったのか、言わなかったのか。
結局は、これからの話しで白紙、決まったことはないと、聞いたような、聞いていないようーな・・。
本日、日経には「元利金の支払いを猶予する約3年間、国が貸し手の地域金融機関に利子補給をする」、「借り手の企業が倒産した際には元本を補填する」という特別立法による時限措置を軸に検討するという記事がありました。
昨日までは「金融機関にそんな無茶なあ」という話しだったのが、本日の話しは「結局、国民にリスクをつけ回して、金融機関を擁護するのか」という極端な振れ方。
そこまでして、返済猶予という形を残さなければならないのか。「大臣、一応こんな形で残りましたから、ご納得を」みたいに・・・。いったい、誰がそれを求めているのでしょうか?
「お金が必要なところにお金が回らない。金融機関が役割を果たしていないからだ」の対処が、「じゃあ、借り手が破綻したら国民の税金で銀行には迷惑かけないよ」、「じゃ、借り手が利息の支払いの負担が重いというなら、借りてから取らないで、その分を税金で銀行につけるよ」
この方策が、「金融機関の役割を果たしてもらう」ために国が一生懸命ひねって考えたものなのだろうか?あんまりにも、考え方が浅いように思えるのですが・・・。
亀井大臣が、言ったか言わないかの案は「銀行がご無体な」と呆気に取られたものでしたが、今度の案は「国民がご無体な」というもので、ある意味、似たり寄ったりで呆れます。
まだ議論は始まったばかりとのこと。「なるほど・・・」という話しを期待します。
「銀行の融資リスクは税金でカバーする」だから「融資を伸ばして」という話しが出てきそうなうちは、金融株の底が見えてきません。
亀井大臣の発言は、元から無かったものとして、「お金が必要な先にお金が回っていない」問題を解決する原点の議論から始めてもらいたいと願います。