欧州中央銀行(ECB)が国債の買い入れを始めたら・・・!!

 法事の帰りに親族で温泉に浸かって返ってきました。久々の、もしかしたら、家族全員が揃った旅行は最後かもしれませんが、ゆったりとした時間を過ごしました。

 出かける前に、「もしこのギリシャ問題解決に本気で取り組むという姿勢を市場にアピールするなら、欧州中央銀行(ECB)がユーロ建てギリシャ国債を買うと宣言したら市場は度肝を抜かれて一転買い一色になるんだろうな。そんなウルトラCを、あの堅物ECBがやりそうにないけど・・・」と思っていました。
 しかし、東京に戻って日経を見ると「ユーロ圏諸国の中央銀行が国債の買い入れを始めたことを欧州中央銀行(ECB)のトルシェ総裁が明らかにした」と記事にありました。購入した国債の種類や規模は不明だということですが、当然ギリシャ国債は中に入っているでしょう。
 ギリシャ中央銀行がギリシャ国債を買い付ける。ギリシャ中央銀行のバックには欧州中央銀行の後光が差しているのであれば、年13%のギリシャ国債が買われないわけがありませんね。
本来なら最低5%の金利でないと借り入れができない状態のギリシャ政府の立場でいえば、単純に考えれば、年10%程度の利回りでも誰も見向きされないギリシャ国債を買い付けて償却してしまった方が得。「現在の金利条件でギリシャ国債を売りたい人がいたら買いますよ」。
 ユーロ圏国債のデフォルトリスクの後退が現実のものになってくれば、当然ユーロの価値も、行き過ぎて割安になった状況から、再び妥当値を模索する段階に入ってきます。そこまで、安心感が出てくると期待するにはまだ日柄が必要だと思いますが・・・。
 いずれにしても、ECBのギリシャ危機というよりも、誕生して10年のユーロ危機への対応は本気になったといえるでしょう。