「何を言うか」ではなく、「何をしたか」が大事!!

 オバマ大統領が誕生したときに、オバマ氏の演説が巧みであることを誉めそやす人が大半の中で、ある有権者は「『何を言うか』が重要なのではなく、『何をするか』の実行が大事だ」とインタビューに答えていたのが非常に印象に残っています。

 「現在の円高は円高と言うよりも、ドル安、ユーロ安である」と一般論を吐かれて、「現在は円高懸念を主張するのは難しい」と、覚悟もなく、気持ちもない円高けん制発言を繰り返し、日銀が金融緩和策に踏み切ってもらうタイミングをじっと待つだけでは情けない。
 何もしないなんてあり得ない、こんな局面まで追い込まれてしまった財務省。「単独為替介入しか思いつかないのか。民間企業だって、円高対策で必死に知恵を絞っているのに、手の内を見透かされる戦略のなさはあきれるばかり」。
「円高の是正のため」とは言わない。せめてこれまでに為替の安定のために何を工夫してきたのか、国民に説明すべきなのだと思う。
 マーケットは政府・日銀一体となって、円高に対する具体的なけん制が行われると思っています。やらない事態はあり得ないと思っています。したがって、そんな最中に行うイベントがそれほどインパクトはないものだとあまり期待もしてません。しかし、やらないわけにはいかないだろうと思っています。大事なのは、けん制行為のその後です。せっかくやるなら、前向きな意味のあるものにしたいものです。
 中長期の信念として、「日本は皆さんから頂いた、せっかくの、この円高の機会を各方面で日本のために活かしていきます。せっかくの機会ですから、円を多く刷って利用する機会を増やしていきます」とペコリと頭を下げて宣言したら良いのだと思います。日本は東日本大震災の復興でお金が必要なのですから、「ありがとう」と世界が分かるように明るくお礼を言えばいいのだと思います。
 「ありがとう」、「ありがとう」と声高に世界にお礼を言って、日本に注目、関心を集めましょう。非常に良い機会です。「どうしたら、この円高を有効に活かせるのか」なんて今更聞くことはないと思いますが、意見を募れば、いくらでも出てきますよ。
 民主党代表選では「何を言うか」の前に、「何をしたか」「なぜできなかったのか」「なのに、今後はなぜできると見得が切れるのか」を訴えて欲しい。自らが代表に立つことも出来ず、数だけを頼りにする小鳩グループのあり方も情けないけど、それにぬけぬけとすり寄る候補者も情けない。誰でもなれると軽く考えるから候補者が多いのか。「とりあえず今回は顔出しだけ」ぐらいの危機感・緊張感のない候補者に総理大臣になってもらうほど、この国には余裕はない。