バーナンキFRB議長の後任を早々決めて仕切り直し!!

 先週注目されていたFOMCで量的金融緩和の縮小が先送りされましたが、あくまでも先送りであって、その方向性であることに変わりはなく、マーケットも「いずれは実施されること」とこの材料はだいぶ織り込まれていき、もはやサプライズにはならないのだと思います。

 その投資環境を前提に、「今からどんな準備が必要で、どんな資産配分をしたら柔軟性があり効率的なのか」を少し先を見ながら前向きな検討が必要なのだと思います。


 個人的には、投資環境は米国、日本、ドイツといったインフレがコントロール下にあって、経済成長にアクセルを踏む余力があるところが世界経済を支え、その安定感がリスク資産への投資を再び盛り上げていく、加えて米ドルの信任が高まり、株高・ドル高への警戒感とリスク投資への期待感にさいなまれる相場展開になると思います。


 そうなれば結局は株式などリスク資産から債券などインカム資産へ、ドルから割安な通貨(私は新興国通貨の一部)へと消去法で資金は向かうのだと考えています。


 最近、日本株が高くなったので米国株式を分散投資先として検討したいと相談を受けることが多くなってきましたが、ここで考えなければならないのは、米国株式は市場最高値を更新している先であり、すでに2009年2月を底に4年半以上値上がりをし続けている先だということです。ここから投資する場合は、高いところでは売っておかなければ損を抱える資産になってしまう可能性があります。高くなったら売らなければならない資産を組み入れることが分散投資として意味があるのでしょうか?「米国株式は儲かると思うから投資する」なら意味はわかります。


 分散投資をしなければならないほど下落に警戒感を持っているのであれば、分散投資ではなく、リスク資産の量を減らすこと、日本株式を高値で売却して量を絞ることを目標にした方がよいでしょう。


 私は株高・ドル高の受け皿として新興国国債(新興国通貨の一部)を有効と考えているわけですが、もしその対象さえも、「今後も保有して良いものか」と心配になる投資環境になった場合は、他の投資対象を考えるのではなく、投資全般から撤退を提案します。われわれ個人投資家は、常に投資する必要はありません。撤退して休むことができます。


 「100%現金にして仕切り直しを考えます」 そういう時があってもいいじゃないですか。


タイトルの件についてコメントし忘れていました。オバマ大統領が期待していたサマーズ元財務長官がFRB議長の選任を辞退したわけですから、ここはあーだ、こうーだとかき回すことはやめて、大統領は一刻も早くイエレンFRB副議長を議長に推薦して気持ちよく今後の困難に向き合う態勢を整え仕切り直しを期待したいということを書きたかったわけです。