ますます儲けるのが難しくなった株式相場!!

 ロシアがクリミアを編入しました。マーケットの反応はひとまず結果が出てホッとした様子です。米国、オバマ大統領はシリアでの強硬発言に続き立場をなくす結果となりました。ロシアにとっては譲れないクリミアであったことをわかっていながら追い詰めてロシアに強硬な行動を取らせてしまいました。ロシアに問題はあったものの、米国にもっとやりようがなかったのかという見方もあります。


 シリアに続き、ウクライナと米国の存在が小さくなってきたことを確認することになり、地政学的リスク・政治リスクがさらに高まっていくことを覚悟せざるを得ません。当然、悪いムードを払拭するために追加の金融・景気対策を催促する動きとなるわけですが、すぐそれに応える準備ができている国はどこでしょうか?


 テーパリング最中の米国?インフレ懸念から政策金利を引き上げている新興国?全体の意思疎通がスムーズではない欧州?


 消去法で考えれば、世界のエンジンとして花火を打ち上げやすい国は、消費税を引き上げて景気対策が必要な国日本に期待が集まるのだと思います。

 しかし日本銀行の政策はサプライズなしでぶっ放せば、「えー、その程度ォ??」と威力のない空砲になる可能性が高いでしょう。

 「撃ってくるぞ」と毎日のように期待されて、その上をいくサプライズを起こすほど日銀にも、もちろん日本にも資金的な余裕はないからです。


 日本がこれまで通り第三の矢を放てず、日銀の追加対策のみが持ち玉である限り、マーケットはそれを見透かして、日本株市場に対する期待がもっと萎んでいくのは残念ながら仕方ないと考えます。逆に言えば、日本がやるべき事、期待されたことを笑顔で誤魔化す、これまでの対応を改め、第三の矢に対する期待が再び盛り上がるムードに変われば状況は一変します。

 アベノミクスがアベノリスクに変わってしまわないように危機感を持った対応が期待されてきましたが、期限にさしかかっていると思います。


 株式投資の次に来る投資は何かを考えたほうがよいと思います。