先日、水につかった電子辞書が11ヶ月ぶりに奇跡の生還を果たし、特に必要もないのに開いて楽しんでいます。この電子辞書は、100の本が中に入っているというあれです。確かにコンテンツは多いに越したことはないのでしょうが、すべて目を通そうと思うと、どれほどの時間を費やすことか。それはそれで楽しみなのですが。まだ読み始めたばかりなのでわかりませんが、この100の本が自分にとって為になる本であったらと願うばかり。「こんな本は邪魔になるだけ、抜いてくれていたら良かったのに」というものが少ないといいのですが。
米国では上場企業に対して、投資家保護の観点から不正を事前に摘発するなどの目的で、細かい情報開示を強制する規制が多くあります。その情報開示のための作業が本業に支障が出るほど膨大で、コストもかかることから、企業が米国市場で上場を避けるという「米国離れ」が起こっているそうです。そのため、米国ではこの規制を緩和し、企業の負担を軽くして、米国市場に企業を呼び戻そうという動きが出てきました。
規制当局は、その膨大の資料を読み解き、活用できているのでしょうか。ただ単に、「これも必要かな、あれも必要かな」と資料の提出を求めることで安心を得ているだけではないでしょうか。投資家保護で大事なことは、万一、不正が発覚したら厳罰が待っているという仕組み作りではないでしょうか。
保険の不払い発覚により、保険会社は大変な状況らしいです。不適切な不払いを支店でチェックしたものをさらにチェックする人が、それをさらにチェックする部署があるそうです。それには膨大な時間と人、コストがかかります。そのコストは結果保険をかけている人の負担になるわけです。人がそちら割かれることで、一番大事な顧客の状況把握に現場が時間を取れなくなっていたとしたら、本末転倒です。
規制は必要ですが、規制をかける側には顧客の利便性に不都合が出るかどうかという配慮があっても良いのではないでしょうか。その報告は必要ですか。それがあると何に役立つのですか。そして実際にそれは役に立っているのですか。
報告を求めるからには、どう利用されて、どんな効用があるのかのフィードバックが必要ではないでしょうか。「役に立つと思って報告求めたんだけど・・・」。意味のない、利用していない報告なら、「もういいよ」と言ってもらわないと、無駄な仕事ばかり増えてしまいます。時代、状況に合わせて、柔軟性を持たせても良いのではないでしょうか。