資格は活きてこそ意味がある!!

 経産省は、担保になる不動産を持たない中小企業に融資を促すために、製品在庫や機械設備などの資産を担保にして融資するという動産担保融資の普及を後押しするとのこと。
 意識ある金融機関は担保として評価できるものを掘り起こし新規融資を行う。リスクを取って融資し、それに相当するリターンを得る。これは金融業の理想的な姿。リスクは人に押しつけ、リターンだけは当然のようにむしり取る。これってありか?
 ここで気になるのが、経産省は担保を評価する専門知識についての資格を認定する「動産鑑定士」制度も創設するとのこと。金融機関には動産担保の融資ノウハウが乏しいという配慮らしい。経産省が民間企業と組み、研修や資格試験をする第三者機関を設立する。
 果たして融資実務の現場は「動産鑑定士」の資格を求めているのだろうか、そして「動産鑑定士」に評価してもらった担保評価の数字がどれほど現場にとって有り難いものなのかは私にはわからない。「資格は取ったものの活かせない」。資格制度創設によって誰がハッピーになるのだろうか?門外漢の私には、「動産鑑定士」の資格が動産担保融資の普及にどうしても必要なものとは思えないのですが。経産省の方、いかがでしょう?