昨日8月の米国雇用統計の数字が予想された以上に悪かったことで、欧米の株式は急落、クロス円は急騰で円独歩高、米国10年国債利回りは4.37%まで低下しました。
記事によれば、米企業が8月に発表した人員削減計画は7万9459人と前月比85%増。うち半分近くが金融機関のリストラであり、「金融機関のリストラが本格的になるのはこれから」という見方が多い。つまり今回の結果は、サブプライム問題が漠然とした不安から現実を見て対応する段階に入ったことを示しているだけで、この方向性は予想されたこと。おそらくこれからも、数字でびっくりさせられることが出てくるでしょうが、それは問題が収束する過程で必ず起こるものであり、相場はだんだん数字に踊らされることが少なくなってくるのではないでしょうか。
そういう意味ではまだまだ楽観はできませんが、相場の一番くらい時は過ぎたように私は思います。現実を見て、受け止めて対応する。最悪の数字、事態を想定し、覚悟ができれば、無闇に慌てることも少なくなってくるはずです。
ついに米ドルは114円、米国10年国債利回りは4.4%を割り込みました。私が冷静なときに想定していた米ドルの割安水準、米国国債利回りの割高水準に届きました。ここから、相場の行き過ぎによる幅や期間がどれくらい期待できるのか、注目したいと思います。