昨年今頃、日経平均株価は17000円台でした。当時、上は18500円、2万円、下は16000円という見方が多かったですね。
日経平均株価17000円で買って18500円で売っても1割しかリターンがない。私は確実に2割以上のリターンが狙えることが株式投資を行う目安にしていますので、株式投資には興味を持っていませんでした。17500円を超えてからは、敢えて買いたい人を止めたりはしませんが、資産ポートフォリオに株式への投資割合はなくていいと考えていました。
それが今は14500円の水準にあります。東証一部のピカピカ銘柄で配当利回りが2%を超えるものが目立ってきました。東証一部銘柄で解散価値を下回る株価になっているものが3割も出てきました。人によって見方は異なりますが、日経平均株価の妥当水準はどこでしょうか?16000円という人もいましたが、私は今でも17000円だと想定しています。14500円で買って17000円で売れて17%強のリターン。これから、まだ日本株式全体の株価水準が下がるなら、平均で考えても2割程度のリターンが期待できる環境になりました。これは、平均での話ですから、個別銘柄で見れば、すでに2割以上の戻りリターンが期待できるものはかなりあるはずです。
よしんば株価の下げが長引き、1年後やっと自分の買値水準に戻ったとしましょう。それでも現在の預金金利や国債金利よりも高い配当利回りを手にすることができるわけです。
2割程度のリターンがあるという可能性があり、結果それを手にできなくても配当利回りで納得できる日本株への投資は国債に投資するよりも割安だと言えないでしょうか?
株式投資は本来、値上がり利益、キャピタルゲインを追求する投資なのにもかかわらず、株価が下がりさえしなければ配当利回りだけでも十分と思えるような相場環境は、2003年当時まで遡らなければありません。それぐらい、希な投資環境にあると思います。
これは為替も同様です。まだこの先更に円高の水準があるかもしれません。しかしそんな円高の状況はどれほど長く続くのでしょうか?そして1年後、2年後先を見て、現在の為替水準は、更に円高になることが恐くて持てないぐらい円安水準にあるのでしょうか?
私はこれまで為替リスクと長く付き合ってきましたが、米ドル105円、100円、90円の円高水準があれば、米ドル資産を持つ準備として為替を押さえるのにためらいはありません。
もし日本株投資に興味があったり、外貨投資に興味があるのなら、「日本株の株安はいつまで続くのか?どこまで安くなるのか?」、「円独歩高はいつまで、どのくらいの水準まであるのか?」の目安を立てて、いくら以下の水準であればいずれ投資した水準に戻るはずという自分のポイントを見つけることをお勧めします。
これまでもそうですし、今後もそうですが、上がれば下がり、下がれば上がります。「上がれば下がり」の苦しいところをこれまで見てきたわけですから、「下がれば上がる」の楽しみなところを見逃さないようにしないと、もったいないですよ。
ちなみに明後日1月10日テレビ東京15時30分のクロージングベルでも、このことについて触れたいと思っています。よかったら見てください。