以前、儲け話でだまされた人のコメントに「良く事情が分かっているはずのプロの方から、よくわからないけど何故か良い成績のファンドがあると勧められ、プロの人が分からないと言うぐらいすごいものなら投資してみようと思った」というものがありました。これは良くわからないのに投資してしまった投資家が責められるべきことなのでしょうか?それとも、よくわからないのに勧めた方に非があるのでしょうか?
昨年夏のサブプライム問題が深刻化した後に、金融商品を提供している側が突然破綻して、投資家に迷惑をかけるケースが出てきて、金融庁は自分が扱っている商品の時価評価等の管理を自分でできる体制を整えなさい、投資家から求められたら商品の中身やリスクについてきちんと説明をしなさい、と指導をするそうです。
自分の売っている金融商品の中身やリスクがきちんと説明できない状態で、投資家に販売していた事実があったということでしょうか。売っている本人がリスクに対する認知が十分でなければ、投資家に「リスクの度合いがいかほどのもか」が伝わるわけがありません。販売した業者の中には、情報開示を求められて拒否する悪質なケースもあるようです。
金融商品取引法の施行により、投資家が金融商品に対する理解が十分でない場合は金融機関はその投資家が「投資したい」という意向があっても売ってはいけなくなりました。
しかし、その前段階の話として、金融機関の窓口がその金融商品に十分な理解があるかをチェックする必要があるようです。理解できていない金融機関の窓口では金融商品を取り扱わせない。こちらの方が投資家保護の観点で重要なのではないでしょうか。