この6月はやはり上下の激しい相場になりました。毎日相場を眺めていた人は「何もしていないのに疲れた」という方も多かったはず。上下に振れるということは、「安く買って高く売る」機会が増えるということでありますから、決して投資家にとって悪いことではないと思います。ただ動きに振り回されていて、「結果何も出来ていない」という人の方が多いでしょう。
「買いも売りも」と考えると気持ちが忙しくなりますから、「買う」か「売る」かのスタンスを決めて、その水準になっているかどうかだけ、チェックする毎日にした方が良いと思います。
今大事なことは、「決して割高な水準で投資しない、今は割高かなと迷っていたら投資しない」という決め事を持つことだと思います。
「今が割安で投資できる最後の機会で、これを逃すとどこまでも上昇して割高になってしまう」、いわゆるバブルの時代は当分来ません。慌てず、割安をコツコツ拾いましょう。
たとえば原油の140ドル。「いつまでに、どのくらいの上昇を期待していて、自分はそこの高値近辺で売却して利益を固める自信があるか」。そして「現在の140ドルで投資して、もし原油高の転機となり下落基調に変わった場合、どこまでの下げを覚悟したらよいと想定するか?その過程で、自分は大きな損をしない自信があるか?たとえ大きな損をしても、その後も原油への投資に前向きでいれるか?」。こうした「リターンにリスクが見合っているのか」、両方を手にとって検討することが大事だと思います。原油だけのことではありません。