「世も末」話。特に言葉に影響力を持つ人は、ただの悲観話で終わらさず、「こうすることで解決の道があるかも・・」という話を必ず対にして、提案するようにしてもらいたいと思います。
景気や相場は「気」で動かされるものです。重篤にならない病気やケガも、気持ちが弱くなると直りが悪くなりますし、新たな病気やケガを招く魔になったりします。ただ「大変だ。注意しろ。気をつけろ」と言われても、何に注意すればいいのでしょうか?何に気をつけたらよいのでしょうか?こういう世間を不安させるだけで、何も生まない話を「風説の流布」というのではないでしょうか?
確かに今回の信用収縮の影響は楽観できるものではありません。処置や対応を間違ってしまったり、遅れてしまうと、国民生活に直接影響を与えかねない神経質な問題であるという認識が必要です。だからこそ、言葉に影響力を持つ人は発言に慎重であるべきです。むしろ、解決に向けての青写真が見えるような提案を行い、解決を急がせる役割であってほしいと思います。
「いやあ、これからはもっと大変なことが起こりますよ。ハハハ」的な話だけで終わらせてしまう人の神経を疑います。腹立たしく思います。
「じゃあ、前川はこの状態を楽観しているのですか」と聞かれると正直困ります。この解決は簡単なものではないと思いますし、時間もかかるでしょう。だからこそ、いたずらに、興味本位で、「大変だ」と騒ぎ、頑張ろうとしている人の気持ちが折れるような話を無神経にするのが許せないのです。そういう話をすることが解決の近道になるとは到底思えない、迷惑なだけの話だからです。私は今、この緊急事態と向き合った危機感により、人間の知恵で克服できることを期待しています。
ところで、昨日のTBS新番組「流星の絆」で、私の本「いま債券投資が面白い」が小道具に使われると聞いて楽しみにしていました。しかし昨日は用事あり、番組を見られず残念に思っていたところ、本日再放送があって「ラッキー」と番組チェックを行いました。
目をまん丸にして番組を見終わった後、どうもワンシーンにあった無造作に置かれた2冊の本の内の1冊だったようですね。その程度の小さな、小さな取り扱いでした。