オバマ大統領が誕生して以来、どのチャンネルをひねっても、「オバマ大統領、ミシェル夫人」を賞賛し、期待する報道、コメントが繰り返されてきました。「やっと任せられる人物が見つかった。彼なら成し遂げてくれる。今まではひどかった」。
ある意味、オバマ大統領は「勝って当然」、常勝オバマを期待されて登場しました。相当なプレッシャーだと思います。「自分はこの難局を解決するために世に召し出された」という使命感がなければ、とてもこの重圧に堪えることは困難だと思います。
これまで当事務所にも、何かのメディアやインターネットを伝手にご連絡を頂いたり、遠方からわざわざお越し頂く相談者の方がいました。
今までいかに投資で間違った選択を自分は繰り返してきたか。
周りの金融機関の窓口がいかに信頼できず、頼りない存在であったか。
中立的な立場での相談者をどれだけ求めていたのか。
などなど。一生懸命、私に期待をかけて話してくれます。
私のまずの仕事は、期待一杯で訪ねてきた相談者の過剰な期待をそぎ落とすことでした。私ができることと、そしてできないことを明確に伝え理解していただくことです。その方と相談相手としていい関係を長く築いていく為には、まず過剰な期待や思いこみを取り、冷静に相談に足る人間かをみてもらうことが大事だと心がけています。そうしないと、「こんなこともしてくれると思ったのに」と期待がアダとなって、良い縁を失ってしまうことが多いからです。
そんな私ですから、オバマ氏への期待の尋常でない大きさに、胸が苦しくなるほどです。
「誰がなっても・・・」と期待されていないのも張り合いがありませんが・・・。
オバマに期待するだけではなく、事情を分かった上でオバマに提言できる日本になれれば良いのですが。
ある経営者は、「自分の会社が一番辛いときに、メインでもなかった、あの金融機関がつなぎの融資に快く応えてくれた。大変助かった。今あるのはその金融機関の配慮のおかげ。その恩義は末代まで忘れない」と、その企業の規模からすると違和感があるメインに感謝の気持ちを述べていました。オバマ氏にとっても、今が正にいきなりの正念場。有能な片腕になってくれる人が有り難いときですね。自助努力だけでは限界があり、人の助けなしでは成し遂げられない問題が山積、山積。
情けない話ですが、他国の動向に期待するしかありません。