たとえ失敗しても納得ずくなら

正直言いまして、私は現在の日本株式の水準であえて投資をすることに興味がありません。何故なら現在の株価水準はすでに妥当株価にあって、割安銘柄をワクワクして仕込み、1年がかりで売り場をゆっくり探すという楽しみが薄いためです。もしかしたら1年後にはバブルがはじけて、「あのときの株価は何だったのか」ということになっているかもしれません。
そのため「これから株式投資を始めたい」という相談者には、?現在の株価が過去からの流れでどの水準にあるのかを確認するためのチャート(罫線)、?企業の業績や財務内容を確認する日経会社情報などの使い方、?PER(株価収益率)、一株純資産など株価の割安、割高を測るモノサシの利用法を説明し、現在の株価水準を理解してから始めることを勧めています。これが投資と長くつきあう大事なポイントなんです。
投資を続けていれば必ず「何であんな時に買ってしまったのか」と後悔することがあります。「割高だけど、きっとまだ上がる」と納得ずくで買ったのであれば、自分を責めても、もう一度チャレンジする気になるかもしれません。しかし人に勧められて、または何となくムードで行った人の多くは、浅はかな自分を責めて投資を継続する気をなくしてしまいます。せっかく投資を身近に感じ挑戦したのに残念な結果です。
株式投資と長くつきあうつもりがあるのであれば、罫線、会社情報誌、割高割安を測るモノサシ(私はPER、一株純資産、配当利回りで十分だと思いますが)の使い方を自分なりで結構ですから、ある程度理解できてから始めることをお勧めします。