確か1970年大阪万博の松下電器が主催するパビリオン「松下館」では「壁掛けテレビ」が人気でした。「テレビを壁に掛ける?「鏡よ、鏡よ、鏡さん!世界で一番美しいのはだ〜れ?」じゃないけど、鏡で世界が見られるようになるんだ」と騒がれました。魔女の水晶玉も将来作られるだろうと、期待もされました。
実際今ではパネルの薄さ3ミリの超薄型テレビが増産できるようになりましたし、紙のようにくるくる巻いたり、折ったりしても壊れないパソコンも実用化に向かっています。少年の頃、劇画ヒーローたちが持つテレビ電話がついた腕時計のおもちゃをいつも大事そうに持ち歩いていたことを思い出します。
先日うちの息子の学校では電子辞書を利用していることを知りました。重い国語辞典、古語辞典、英和辞書、和英辞書を繰る光景はもうないのでしょうか?今朝の新聞では、教科書を丸ごとゲームソフトに組み込むものまで出てきたとか。
今でも時々「教科書を忘れた?隣の教室から借りてこよう」と焦る夢を見る私にとって、グッドアイデアと思いました。未来が現実にどんどん近づいてきます。
だけど電子計算機に頼り加減乗除の筆算・暗算ができなくなったり、ワープロに慣れて読めるけど書けなくなったり、弊害も多いですね。うちの息子はますます考える時間がなくなり、人とのコミュニケーション能力が後退していくのではと心配です。
私が想定する近未来は「期待を集めたユーロのほころびを懸念する見方が高まり、ユーロ安不安が台頭する」、「新興国株式は大きく急落し、投資家が悲鳴を上げる」、「まだいけると思った不動産高が、突如、不動産の世界同時安に転じた」、「バブルがはじけ個人投資家の大きな損失が社会問題化し、信用取引を安易に広めた金融機関の道義的責任が問われる」などが上げられます。上がり続ける相場はないわけで、今後もユーロ建て投資、新興国株投資、不動産投資を継続する場合は、相場が近未来で急落することを前提に、それでも買うのは「更に上がったら悔しい」というヘッジのためだと割り切って投資する方が良いと思います。「そんなうまい話はないよな」と振り返りができる冷静さを確保したいと思います。
未来に向かって歩む。間違っても、未来に起こる現実に「信じられない」と途方に暮れないように。準備は怠りなく。