誰が困っているのか、誰にとって必要なことか??

 教育再生会議は、9月入学を認める大学の割合高め、欧米と入学時期を合わせて留学生の交流を後押しするという方針を固めたらしい。3月の高校卒業から半年間にボランティア活動などの経験ができるという意義を挙げているが、半年間程度のボランティア活動がどれほどの意味を持つものなのか。とってつけた印象を受けるのは私だけではないでしょう。
 再生会議の中でも「導入の意義や効果を関係者に十分説明する必要がある」という声が出ているそうだが、当然のことでしょう。残業代ゼロ法案と揶揄された「ホワイトカラーエグゼンプション」の時もそうでしたが、思いつきのような、結論まずありきの話が多すぎますね。誰の声に政治は耳を傾けているのでしょうか。もしその声が、国民の多くが気づいていない大事なことだというのであれば、まずその人の声を大きくして、国民全体に問題提議を行い、国民を巻き込む仕組みを作るべきでしょう。
 「あー、やっぱり、いろいろ問題があり、議論が足りなかったようです。また元のやりかたに戻しましょう」・・・、そんな無責任で思慮がない話に国民全体が振り回されたのでは堪りません。責任ある断固たる意志はどこにあるのでしょうか。リーダーの顔が見えません。これだけのことをやろうとしているのに、誰が一生懸命に働きかけをして、このことに骨を埋める覚悟で当たっているのか、当たるのか。「やれって言われているから」という他人事で仕事を淡々としている風にも見えてしまいます。
 私は政治のことはわかりません。ただ「参院選で自民党が過半数割れしたら党の顔を変える」という話を聞く度に、不愉快に思います。私の中では、安倍総理は自民党そのもの。その次はありません。この期に及んでも、まだ国民の信頼に対する危機感が薄い自民党、政治家に失望します。私だけではないと思うのですが。こんな自分の保身ばかり考えている政治家が中枢を占めているようでは、国内の株価、金利、円は、市場のおもちゃにされ、国内投資家は疲れ果て、不安な気持ちはいつまでも癒えません。