IHIが大幅な業績悪化を発表しました。2004年3月期の383億円の赤字から2007年3月期には158億円の黒字まで回復。好業績を背景に、今年の1月、2月の公募増資と第三者割り当てで市場から約640億円を調達しました。ところが昨日、事業見積もりの甘さから(??)500億円を超す下方修正で今期は最大450億円の営業赤字に転落する可能性ありと会社から発表されました。
監査法人による監査厳格化が要因のひとつだとか。これまで当たり前に通っていたことが、「よく考えてみたら、いかがなものか」という点が見つかったということか。これって、企業にとっても困りますよね。突然判断のモノサシが変わってしまうなんて。監査の厳格化はもちろん大事ですが、「なんで今までが良くて、今回がダメなのか」。企業はもとより、監査法人は判断した根拠・モノサシを投資家にも分かるように説明する必要があるのではないでしょうか。
企業の決算実績、そして予想数字を元にして我々は投資します。その根拠になる数字を疑ったら投資などできません。IHIが特殊な例であってもらいたいと願います。