材料出尽くしでトレンドはどちらに向かうのか!!

 昨日注目されていたFOMCで大方の予想通り、政策金利であるFFレート0.25%引き下げが決定しました。インフレ懸念と景気悪化両にらみで、市場に配慮して景気悪化不安払拭を重視した格好となりました。今後も景気配慮の政策金利引き下げを期待する向きが多いのですが、個人的にはこれで年内の利下げはなく、サブプライム問題の根幹である信用収縮に対する対応が主になると思います。
 ここで政策金利を下げないと「不安心理が走って市場の自律が保てなくなり、もっと大きく政策金利を下げざるを得ない」という混乱の事態を恐れたのが実際のところで、「政策金利を下げることがサブプライム問題を直接解決する手段ではない。大事なのは信用収縮のスピードを抑え、実態に即した流動性確保に向けて対応すること。政策金利の引き下げだけでは限界がある」と、FRB関係者の大半は今回の利下げに対し忸怩たる思いだったのではないでしょうか。
 いずれにしても、景気減速の見方が強まる一方で、原油・金価格、穀物相場急騰。実際身近な物価もじわりと上昇し、一時元気がなくなりかけたペーパーマネーが息を吹き返してきました。あちこちにバブル、バブルの芽が目立ってきました。バブルが走り出す気配もあります。
 もしここからのお祭りに参加したい人は投資に割り切りが必要だと思います。「やっぱりやられたか」と思える範囲で参加することです。
 そして相場環境が今日と明日とではガラッと変わることが度々あると考えられます。中長期で投資を考える人にとっても、思わぬ掘り出し物が拾える機会があるかもしれません。今高いうちに「これぐらい下がったら買ってもいい」という掘り出し物価格の目安をつけておきましょう。普通の環境だったら買えないものが手にはいるかも知れません。それがバブルです。