5年ぶりの日中首脳会談が無事行われました。山積した問題が、これによって一気に解決するほど甘くありませんが、顔を合わせる機会がなければ先に進みません。やっと仕切り直しができました。
最近、胡錦濤主席は江沢民前主席側近である「上海閥」幹部の不正を暴き、次々更迭し、政権基盤がかなりしっかりしてきました。来年は北京オリンピック開催の最終準備の大事な年。これ以上日中問題をこじらせて、世界に暴徒化した反日デモの様子を晒すわけにはいきません。国政を安定させ、日中韓の良好な関係、雰囲気作りを中国がリーダシップをとって、世界にアピールしたいと考えているのではないでしょうか。そのためには、今回の仕切り直しは、日本にとっても、中国にとっても、時間のない、ぎりぎりの機会だったと思います。
中世や戦国時代の出来事や年号の丸暗記はしましたが、社会の教科書の最後50ページに書かれた明治以降の話しはさらっと流して終わってしまった学校教育。
「今後がどうなるのか」を予測するのに、近代に入ってからの複雑に絡んだ国と国の関係や、政治・経済の流れを把握して押さえることが必要だと、社会人になってから実感しました。
そういう意味では、私と同世代以下の学校の先生で近代の出来事について、自分の言葉で生徒にどれだけのことが伝えられ、そして生徒の質問にわかりやすく答え、一緒に考えることができるのでしょうか。自分の国について知らない、無関心。
歴史共同研究を年内に開始するとのこと。できるだけわかりやすくオープンな議論をしてもらいたいと願います。自分の国を知るいい機会ですから。