米国大統領の就任式も終わり、今後は政策のアドバルーンに対してムードの風がどちらに向くかを当てる段階から、政策を実行し、その効果の具合を検討する段階に入っていきます。
本日の日経新聞の記事では、中国の春節(旧正月)が金融危機の影響を全く受けないほど熱気を帯びたものだったと、食品や衣服、贈答品などの売れ行きが好調であることを伝えています。
中国の景気浮揚策がどの程度現実的で、継続性があるものであったか、気になるところです。
あわせて、余力無い欧米を尻目に、中国がアフリカ支援を強化しているという報道もありました。
日本の今後は、中国の今後に大きな影響を受けています。経済・金融の暗い話や見通しの中に、明るい光が混じるようになる、景気のまだら模様がいつになったら見えてくるのか、注意を払っていきたいものです。
いずれにしても、これだけ何もかも一様に価値を失う相場となり、これだけ、どこの国も景気浮揚のために策を選ばず、政策を同時に投入するわけですから、正常な相場水準に戻る前に、何度か短い乱高下を繰り返していく展開を覚悟しなければなりません。
現状で言えば、相場水準の下げリスクはある程度想像できるので、むしろ上げリスクで冷静な判断ができるように準備しておく必要があると思います。
上昇するといっても、多くの人が投資した水準まで戻るハッピーな結果を望めば、つらくなります。「とりあえず、ここまで値を戻したらいいところかな」という水準は想定しておいた方が良いでしょう。上昇ピッチが早いほど上昇の期間は長く続きません。安定した上昇トレンドを描くようになるには時間がかかります。上昇に浮かれていては利益を確定するチャンスがしばらく先になってしまいます。
「割安だけど、目先はいいところ」。そんな目安を投資環境にその都度照らし、修正して持っていたいと私は考えています。
「目先はいいところ」水準をイメージしたとき、現在の株価や為替水準は投資する意味がある水準にあるのでしょうか?検討をしてみて損のない時期だと思います。